一般社団法人全国遊技ビジネス振興会(曽我部康二会長)は9月12日、東京・台東区の上野パークホテルにおいて第7回セミナーを開催し、会員や業界関係者などが多数参加した。セミナーでは全遊振初秋特別講演「パチンコの社会的役割」と題して武田邦彦氏(中部大学特任教授)を招いた。
武田氏は、人間の疼痛医学について紹介。人が痛いと感じるのは脳・神経の身体的なものの他、精神科的な問題、心理的な要因(生育歴や社会背景など)などがある。その分野の専門家の集まる疼痛学会が活動しているが、その学会の人が言うには、痛みが消せず困っている人が趣味のパチンコをする場合、0.8秒で痛みが消えるという特異な例があるという。「パチンコだけでなく、自分が好きな事をすると悩まされていた痛みが消えるというのです。好きな事をして痛みが消える、パチンコはその中でもテキメンに効果が大きいというのです。パチンコ業界の方はこうした効果がある事をぜひ活かして欲しいですね」と前置きした。
また武田氏は、長寿化が進み、日本では「人生100年時代」が到来するされ、これまでとは異なる新しい人生設計の必要性が問われており、日本における繁栄とは、明るくなければいけないと強調。人間はワクワクドキドキする事がなければ、衰退か死しかないと言及。日本独自の群れ方・文化があるのに、世界標準にもっていこうとすれば社会が窮屈になっていく傾向は否めない。ましてや寿命100年時代、欠けているのは生き方についての人生観や哲学と指摘。「老後どうするのと聞かれて、旅行と日向ぼっこ、そこに人生はありますか?年金があるからという人がいますが、年金はお金の話です。肝心なのは何をするか、目的であり人生観を持つ事です。そんな目的を探している人も多いと思います。そんなモヤモヤしている多くの人が、パチンコとか飲み屋とか様々あるから経済は活性化する。発明も生まれ、働く人も給料が上がり、社会も躍動する訳です。人間にとってやりがいとか楽しみというのが最も大切なのです」と身近で手軽なワクワクドキドキ・発散の場はパチンコが一番と、啓蒙促進の必要性を力説した。