一般社団法人全国遊技ビジネス振興会(全遊振)は9月15日、東京都台東区上野のホテルパークサイドにおいて第6回セミナーを開催した。
セミナーに先立ち、曽我部康二会長は、8月末の回収撤去期日前後の営業状況の落ち込みを憂えた。コンサルの小森勇名誉顧問は、(1)回収撤去の時期の夏場の新規オープンの動向 (2)高射幸性(マックス)と言われる遊技機がなければ営業は成り立たないのか? (3)稼動の落ち込みに、後ろ向きの営業から前向きな営業への転換の時と述べ、時代を先取りするホールはすでに着々と動きはじめているとした。
三井慶満顧問(写真)は、自社が9月決算期であり、来期に向けた予算を組んでいる中での経営所感を披露した。「普通、前年の実績を踏まえて、来期の計画をたてるが、遊技機の低射幸化を数字的に置き換えると10%とか15%マイナス係数でとらえなければならなくなる。それでは、余りにもお客様の反応を考えない、機械頼みの計画ではないだろうか。各社各店舗がそれぞれケースバイケースあるように、個々でどうとらえ、何にこだわるのかが大切」と、遊技客の目線(評価)を視野に入れない営業計画は机上のものでしかないとした。そのこだわりを「新奇性」と「親和性」の相関として説いた。「今年は『生き残り』というテーマが大勢に感じた。そんな生き残り発想では、おそらく一番最初に消えてしまうだろう。ジリ貧以外の何ものでもない。ゲーム理論ではそんな大勢の逆を行く事が正しく、いわゆる勝ち残り。どこでそれを狙うのかが、個々の店の個性であり、マーケットでの相関だと思う。皆が横並びでは誰(顧客)も振り向かない。振り向かせる新奇性が絶対に必要。私たちの営業の中核となるのは遊技機・出玉に他ならない。それに付随するフリンジ(fringe)という接客・クリーンリネスといった周辺環境がある。この定着をしっくりといくよう皆努力しているところ。ところが、現場の従事者(スタッフ)はほとんどパチンコを知らないが故にお客様への親和性を保てなくなっている。そんな中で、生き残りから『勝ち残り』するには、『粗利』、『集客』を上げていく事。これを持続していかないと営業の中核となる『遊技機』は買えなくなっていく。必然、再投資できない店は消えていく、そしてフリンジだけでは、明暗がハッキリしていくだろう。次来るウェーブを先取りする経営者・店があり、一方で先見性のズレた経営者+逃げ腰店長の店との開きは歴然だろう。投資(お金)が少なすぎると、発想そして人間の能力すらすり減らしていくもの。パチンコは現場力!」と述べ、勝ち残るというイメージプロセス作りの重要性を説いた。
その後、酒井義昭次長(パイオニア)の「実録!成功・失敗事例から学ぶ30パイの未来像」、柏木大氏(オークション)の「地域貢献イベントで見込み客創造」、村岡祐之氏(パチンコビレッジ)の「迫る期限に向け、今後リリースされる機械台は果たして!?」の3セミナーを開催。次回、第7回セミナーは10月20日を予定している。