全遊振 オンラインセミナー開催

一般社団法人 全国遊技ビジネス振興会(曽我部康二会長)は7月8日、2021年第6回ウェブセミナーを開催した。

曽我部会長は、コロナ禍が依然として厳しい経済状況の中で、ワクチン接種が経済回復への起爆剤だとして、「地域の身近な存在として、ホールスタッフの方々でお客様のワクチン接種の予約の手助けをしてあげるとよいのではないでしょうか」と所感を述べた。

第1部「業界の今後の展望」と題して三井慶満顧問(MIDジャパン代表取締役・写真)は、今後のパチンコ業界が目指すべき近未来の姿について言及した。その中、現下のコロナ禍、あるいはパチンコ店の閉そく感に不安を抱いているホールスタッフは少なくないとして、今の状況ではなく3年後の姿を見つめてみたいとした。また、スマート遊技機なるものが市場を席巻し、その先の業界をシミュレートした。遊技客と直に応接するスタッフはトラブルの少ないスマート遊技機ばかりになり、その仕事の価値をどう見い出せるのかと問題提起。人は、新しい能力が求められる時代に入っているのではないか。ホールでの単純作業ではなく、店の売上に直結できる、お客様を魅きつける事のできるスタッフ以外は、全てロボットに置き換わるのではないか。既に、自店では清掃ロボットを採用しており、労働の苦情を聞く事もなく、無休で淡々と稼働している。その延長線上では、呼び出しランプ対応ロボットが出現するだろう。ホールスタッフがいらない店(時代)になるのだろうか。例えば、空飛ぶ牛丼なるものが実用化されると、出前代行業さえ無くなる。今後企業は、空の制空権争いに血道を上げるのではないか。これはいわゆる産業革命が起きているのではないか。デジタル進歩は目覚ましく、上辺だけのサービスは淘汰される。その中でヒューマンな心(褒める・共感)に顧客は魅かれていくだろう。設置する製品知識(遊技機)は最低限備えて、ハイレベルな接客が伴う。今、自社で行っている接客アイテムとしてワゴンを利用している。おしぼり、アメ、クッキー、ひざ掛け、エナジードリンク等、アイテムを常備している。その接客の際、「商売ですから、お客様と共感できるかどうかです。負けたお客様、また来て下さるとしたら、褒められた・共感してくれたところ(店)に戻っていただけるのではないか」。量ではなく質、例えば「カーブス」というフィットネスクラブのような「褒める」というサービス。「今までと同じような事をしていると、ホールの仕事は成り立たなくなります。どう変わる、変えるのかはそれぞれの企業で考え行動するのでしょうが、言える事は、変化するしかありません。世の中はどんどんスピードを上げ、変わっています。ところが、ホールは変わっていない、そこが問題なのです」とした。

その後、第2部「トラップをかける!ネット誹謗中傷加害者の特定をより簡単に〜被害者の立場からパニック症の原因となった加害者を野放しにしない〜」を柏木啓一講師(全国ネット被害者救済ネットワーク理事)、第3部「リソース再分配〜設置期限延長の今、再構築すべき優先事項〜」を武内臣介講師(リスペクトマインド・代表取締役)が務めた。