全日本遊技事業協同組合連合会(阿部恭久理事長)は5月18日、第一ホテル東京(都内港区)において5月定例全国理事会後の記者会見を開催。まず理事会(理事52名中48名出席)の冒頭、挨拶に立った阿部理事長は、次期総会に向けた諸議案の慎重審議を呼びかけるとともに、「業界の状況が依然として大変厳しい中、本(平成29)年度中は取り分け、組合員ホールに対し、大変ご負担をかける施策を講じなくてはならない事が多々あったかと思います。ご協力いただきました組合員ホール、各組合事務局の皆様に、重ねて感謝申し上げます。本当にありがとうございました」と挨拶した(写真は記者会見の模様。左より片山専務、阿部理事長、松尾副理事長、大野副理事長)。
■決議事項での理事長候補者の選出については、阿部理事長が全48理事(選挙管理委員関係除く)からの推薦を受け重任が確定した。2014年に全日遊連理事長となった阿部恭久氏は、3期目に臨む。記者会見では、「こんなに色んな事をやらなければならない2年間はなかったのではないかと思うくらいに、色々やらせていただいた。パチンコでは、検定機と性能が異なる可能性のある遊技機の対応、新基準に該当しない回胴式遊技機、そして高射幸性遊技機の対応など。それに依存の対応など、通常であれば、どれか1個で十分じゃないかと思う位に、3つ4つと問題が重なり、結果云々ではなく、どうにか過ごせてきたというのが本音です。その意味では執行部の皆さんが一緒に協力していただき、話を振ったら動いてくれるので有り難いです」と振り返った。依存問題対応では中心となった大野副理事長は、「執行部の一人として、まさか2年間に様々な問題が起こるとは思わなかった。阿部理事長のリーダーシップがあったから、乗り越えて来られたと思います」と阿部理事長を中心にスクラムよく組織運営ができたと振り返った。
■依存対策について
自民党、公明党、日本維新の会の3党により、ギャンブル等依存症基本法案の修正に合意し、5月16日に中谷元議員外7名共同で国会に提出した。修正案の骨子では、推進本部のもとに患者、家族、有識者などで構成する関係者会議の設置が盛り込まれている。こうした動きに対しては、全日遊連「遊技関連依存問題検討プロジェクトチーム(PT)」を担当する大野副理事長は、依存対策について取材などを受けた中で感じた事として、「パチンコ・パチスロアドバイザーの養成に努めていますが、具体的なデータを対外的にハッキリと示せていないと感じました。アドバイザー研修をスタートさせもうすぐ1年になろうとしているが、具体的な成果という点では、揚げ足を取られるようでは逆効果だと思いました。訴求できるような数値になるまで着実に進めていきたい」とアドバイザー3万人規模を一つの目安としているとした。また、阿部理事長は補足して、「データ集計など体制を見直している段階。3カ月前のデータでは通用しない。よりリアルタイムに近い集計ができ、現状が把握でき、対外的にも理解してもらえるよう取組んでいる」と述べた。
<理事会上程議案>
【決議事項】
1号議案/新理事の所属委員会について・森山秀夫理事(群馬)総務委員会/承認
2号議案/理事長候補者の選出について/承認
3号議案/2018年度通常総会資料の検討について/承認
【報告事項】
(1)高射幸性回胴式遊技機の取り扱いに関する6団体合意について
(2)日工組と全日遊連との定期連絡協議会の開催(5月17日)結果について
(3)遊技機流通制度連絡会の開催(4月25日)結果について
(4)中古機流通協議会の開催(4月25日)結果について
(5)セキュリティー対策委員会の開催(5月9日)結果について
(6)その他