全日遊連 「遊べる遊技の創設」「置引き対策」「撤去機の新たな枠組み」に早期対応へ

全日本遊技事業協同組合連合会(阿部恭久理事長)は1月23日、第一ホテル東京(都内港区)において新年最初の定例全国理事会を開催。行政からお願い事項3点を受けた点について対応を協議した。

「皆様方にはますますご健勝で、輝かしい平成27年、新年をお迎えになられたことを心からお祝い申し上げます。今年も執行部一同一丸となり、皆様のお知恵を頂戴しながら業界の発展のため、全力で仕事にあたる所存であります」と、阿部理事長は年頭あいさつ。昨年の業界を取り巻く環境の一層の厳しさを振り返りながら、遊技産業活性化委員会による業界浮揚への取り組み準備に協議を重ねた年とした。また、「今年は各分野での協議の結果を踏まえ、実行に移していかなければなりません。国民、すなわちお客様と接する機会は私共ホールであり、実行に際しては皆様のご協力は不可欠です。現在、取り組まれている取り組みが持つ意義について全国の組合員にご理解いただけるよう、よろしくお願い致します」と述べ、試練の年として、融和団結を呼びかけた。さらに、議案として「のめり込み問題への対応として『パチンコ店における依存問題対応ガイドライン案』と『お客様向けのめり込み対策ホームページ構成案』をお示ししました。業界の重点課題・のめり込み問題において、折込チラシの標語挿入の取り組みに引き続いた、第2弾と位置づけている」と慎重審議を要請。1月14日、業界6団体代表者会議の際、行政より3点の指摘があった。特に、置き引き事案への強い要請と受け止め、取り組み強化を呼びかけ、その実効施策についての提案を募集した。業界連携では、1月22日日工組との連絡会が10年ぶりに再開したことを報告した。

理事会は、43名出席(52名中)の中、機構に納付する賦課金費用について、台当あたり50円だったものが、30円になる(27年度)方向。6団体代表者会議における行政の3点の要請(*下記掲載)。全日理事会へのオブザーバー出席については、人材育成の面から、オブザーバー出席を3月開催(3月11日)より可能とするなど、報告事項16議案を審議した。途中、午後3時警察庁から小柳保安課長、大門課長補佐が来場。小柳保安課長は行政講話を約30分行った(後日掲載予定)。

理事会後の記者会見において、阿部理事長は、今一度情報伝達の重要性を呼びかけた。「情報が広がって行くためには、皆様の力が不可欠。その点について、ご協力を賜りたい」と冒頭挨拶。記者会見では、「6団体代表者会議の開催結果について・『お願い事項』」における行政の3点の要請に質疑は集中した。

(1)射幸性の抑制に関する「少額、短時間で遊べる遊技の創設」では、「ポケットマネーの範囲内で適度に楽しんで帰ることができるという身近な大衆娯楽としてのぱちんこ本来の姿」(昨年1月の行政講話より)のより一層の推進と解される。「遊技」の創設という表現について、遊技機はもとより、ホール営業(遊技面)含め連携した対応が求められたもの。

(2)「置引き対策」では、昨年2月指導を受け、「平成18年以降パチンコ店は、置引きの最も多い発生場所となり、全体の5分の1を占める状況となっている」指摘後も、依然として抜本的な対策に至っていないため。

(3)「撤去遊技機に関する新たな枠組み」では、4号機の撤去の際、一部がヤミスロとして悪用され、撤去後の追跡(保有調査等)、専用サイトによる情報収集等、厳正対応をおこなった。今回、型式試験の変更にともなう旧基準機の撤去後の取扱いについて、厳正管理を要請されたもの。

3項目とも、迅速的確な対応を求められており、次回代表者会議の会合(2月)までに対応策を取りまとめ、協議、折衝する。

*【お願い事項】
○射幸性の抑制に関する更なる取組・・・現在検討中の事項を早急に実施の上、少額、短時間で遊べる遊技の創設を
○置引き対策の取組・・・去年も多発状況は変わっていない。早急に具体的な対策(現場マニュアル等)を
○AT機、ART機等の闇賭博流出を防止する取組・・・4号機流出の反省を踏まえ、撤去遊技機に関する新たな枠組み(機歴管理等)の構築を

いずれの項目も、迅速・的確に検討できる方法・進め方の再考を願う
以上