京都府遊技業協同組合(白川鐘一理事長)は11月29日、京都市中京区のANAクラウンプラザホテル京都において、平成30年寄付・助成金の贈呈式並びに営業者・管理者等研修会を開催。府下の店舗管理者や経営者など約150名が集まった。
寄付・助成金事業は京都府内のパチンコ店経営者で組織する京都遊協ならびに同団体を母体とする公益財団法人京遊連社会福祉基金が毎年、京都府・京都市などの自治体及び京都府内に所在する各福祉団体等に対して社会福祉事業の手助けとなるよう寄付・助成金を贈呈する社会貢献活動だ。
冒頭、挨拶に立った白川理事長は、厳しい経営環境が続く中ではあるが、組合員一人ひとりが社会貢献活動の必要性や重要性を理解し、贈呈式を迎えられた事を嬉しく思うと謝辞を述べた。「社会貢献活動はその継続性が重要です。それが評価され今年、全日本社会貢献団体機構が毎年行っている社会貢献大賞において、社会貢献度が最も高い活動に行われる大賞に京都府が選ばれました。歩みを止めることなく、活動を継続していきたい。」と白川理事長。組合員の更なる支援・協力を求めた。
今年は京都遊協からの助成金として、「京遊協おこしやすパチンコ・パチスロファン感謝祭」の開催時に書くホールから拠出された社会貢献協賛資金を基に、社会福祉法人長岡京市社会福祉協議会「きりしま苑」に車いす利用者のための送迎用普通自動車購入の一部助成金として200万円を贈呈。同青年部会からは7月24日に開催したチャリティーゴルフ大会の収益金を基に、NPO法人「就労ネット宇治」等3団体に施設整備費要として合計71万円を贈呈。京遊連社会福祉基金からはホームページ上で公募を受けた府内26の福祉団体等から選考の上、京都府への寄付及び19の福祉団体等に車両購入費用、施設整備費要等総額1431万円を贈呈した。尚、本贈呈以外にも10月に京都府共同募金会に50万円の寄付を実施した他、京都府へ200万円、公益財団法人京都府社会福祉事業団に100万円及び来春開催の全国車いす駅伝競走大会実行委員会に200万円を贈呈する予定。財団発足以来の累計金額としては、8億7469万5608円となる。
贈呈式の後に行われた研修会では関西大学社会安全学部社会安全研究センター長・特別任命教授の河田惠昭教授(京都大学名誉教授)による講演と、京都府警察本部生活安全部生活安全企画課許可等事務審査室の金子平室長補佐による講話が行なわれた。河田教授は防災・減災・縮災を専門とした防災のスペシャリストだ。講演では「京都で心配な自然災害」と題して、パチンコ・パチスロ遊技中に自身が起こった場合の対応などについて講義した。
金子室長補佐は「健全営業の更なる推進について」と題し、①違法営業の絶無②適正な手続きの履行③依存防止対策についての3点について要請。まずはパチンコ営業について基本的な考え方として、射幸心を助長する行為は賭博に該当するため、風俗営業の許可営業であるパチンコ営業では射幸心をそそるおそれのある営業が制御されていると説明。許可とは適正に営われる事を担保に一般的禁止を解除するものであり、18歳未満の立入や、賞品の買取り・買取らせの禁止など、賭博と一線を画す事は営業の根幹部分に関わる事だと念をおした。
違法営業の絶無については、京都府下での行政処分として広告宣伝違反が見受けられる他、全国的には不正改造や賞品買取り事犯も発生していると指摘。警察としても立入指導を行なっている所であり、違反には厳しく対処すると告げた。適正な手続の履行に関しては、遊技機の入替や部品交換など、定められた規定・手続をしっかりと履行して欲しいと呼びかけた。依存症防止対策はIR関連法の整備に伴い既にパチンコ業界ではRSN等の周知や従業員教育、アドバイザー育成が行われていると承知しているとし、今後も社会の要請に応えて欲しいと語り、真の健全営業に向けた努力に期待を寄せた。