京都府福知山市にパチンコ・スロット店「ダラム800」を運営する三恵グループ(杉本潤明代表取締役兼CEO)は10月8日〜11月7日の間、現代アート展「余の光/Light of My World」の会場として、旧パチンコ店の同社所有ビルを提供した。
同展は、城下町として栄え、山陰、北近畿などへの交通の要所である福知山で、多様なアーティストによる「光」をテーマとした展覧会の実施により、地域とアーティストとの交流から、場所の文化資本に働きかける新たな機会の創出を図る事が目的。これは、京都府域展開アートフェスティバル「ALTERNATIVE KYOTO もうひとつの京都」の催しの一つ。
同社が協力したのは、JR福知山駅にほど近い駅前町にある銀鈴ビルの提供。「日本のバブル期の象徴の一つであるパチンコ店。こうした時期の建物は個性的な建築物であり、その形はもちろん、ガラス・鏡張りなどの華美性がアート展の会場として魅力的でした。このビルは、様々な人が集まっていた名残があり、それを共有したいという想いから決めました」と同展示会の企画に関わるキュレーター・堤拓也氏は、銀鈴ビルのアート展会場としての価値を肯定する。主催する京都府の中丹広域振興局の朝重地域アートマネージャーからの協力要請がキッカケだったという。
このアート展では、様々な地域で活動する現代美術アーティストたちの絵画、あるいは平面(映像)作品が、かつてパチンコ店だった旧銀鈴ビルの1階と2階に集められている。同社は、「アート作品の展示によって土地の文化資源の魅力を引き出し、観光インバウンドの拡充と地域経済の活性化というイベント目的に共感しました。加えて、旧パチンコ店でアート展を行うというユニークさも面白いと思いました。今回、地域貢献の一助となればと考え、比較的安価で銀鈴ビルをご利用いただきましたが、想像していた以上に素敵な空間が創り上げられており、このような催しをしていただけた事を大変うれしく思っています」とコメントした。
アート展は11月7日までの金曜、土曜、日曜。最終週は祝日の11月3日から7日まで毎日公開している。