ワンデーポート 長野で依存問題セミナー開催

認定NPO法人ワンデーポートは11月17日、長野県長野市の吉田公民館において、「ギャンブル等依存問題セミナーin長野〜ギャンブル等依存問題を契機として〜生きることに苦労している人たちの『幸せ』を考える」を開催した。

ワンデーポートは、2000年からギャンブル等の問題に悩む人の回復支援施設(神奈川県横浜市)を運営する活動を通じ、その知見を重ねており、依存問題についての啓蒙・啓発にも積極的に取り組んでいる。今回は、全日本社会貢献団体機構の助成、長野県、RSN、依存の問題に携わる人たちの勉強会、日本自閉症協会の後援、(株)アイエス・フィールド、(株)アメニティーズ、(有)トータル・ノウ・コネクションズの協力により開催が実現した。

セミナーには、多角的な視点でギャンブル等依存問題について考え、当事者や社会がどのように向き合うべきか考える事を目的として、依存問題に悩む当事者、当事者の家族、そして支援に携わる援助者、学生・研究者、依存問題に関心のある人、そしてパチンコ事業関係者(11名)等50余名が参加した。午前の部では、まず主催者を代表して中村努施設長(ワンデーポート)が、「IR法により大きな関心を集める事になり、法制化された「ギャンブル等依存症」で括られたけれど、そうした中だからこそ個別的な支援の必要性がさらに高まっている」と開催意義を述べた。最初に篠原菊紀氏(諏訪東京理科大学教授)が「行動嗜癖の諸問題とやる気の仕組み」と題して日本における医療情報リテラシーと依存問題とのあり様について基調講演した。

その後、午後から今井忠氏(東京都自閉症協会理事長)が「発達障がい者の場合の支援や介入の要点〜学び方の違いを知ろう〜」、堀米美聡氏(元弁護士)が「依存症を抱える被疑者・被告人の実際と、司法を超えた個別的支援の必要性」、という2テーマについて講演。最後にパネラーとして篠原教授、今井理事長、堀米元弁護士、中村氏、稲村厚氏(司法書士・ワンデーポート理事長)、高澤和彦氏(精神保健福祉士・浦和まはろ相談室代表)が依存問題との向き合い方、考え方について参加者と共有した。

ワンデーポートでは、大阪(6月30日開催)、長野に続いて、名古屋(2020年1月)でのセミナー開催を予定している。