設立17周年を迎える認定NPO法人ワンデーポートは2月5日、神奈川県司法書士会館3F(横浜市中区)において、「望ましい『ギャンブル依存症対策』を考える〜シンポジウム〜」(共催・依存の問題の支援に携わる人たちの勉強会)を開催し、様々な関係者30名余が参加した。
最初に稲村厚氏(司法書士)が開催趣旨説明。IR推進法が成立し、カジノに限らずパチンコ・競馬等既存のギャンブリングを含めた総合的な「依存症対策」をとっていく方向が示されている。しかし、ギャンブリングの問題を既存のアルコール・薬物の「依存症」の延長線で考えて本当によいのだろうか。ギャンブリングの問題について、望ましい対策をつく っていくために必要なこと、問題点をそれぞれの立場から意見を出し合う場としたいと述べた。
その後、「望ましい『ギャンブル依存症対策』を考える」と題して、家族支援・保健行政への提言について高澤和彦運営代表(精神保健福祉士)、同じく生活再建・福祉行政の観点から稲村厚氏(司法書士)、、そしてワンデーポートの活動を通して、本人支援・NPOの役割について中村努氏(ワンデーポート施設長)が、それぞれの立場での受け止め方、課題など出し合った。引き続いて、篠原菊紀教授(諏訪東京理科大学・脳科学・健康科学)は、「パチンコ・パチスロ業界の今後のパチンコ・パチスロ遊技障害(のめり込み、いわゆるギャンブル依存)対策について」(篠原私案)を述べた。その後、参加者を加えて、質疑応答、ディスカッションを行った。
依存の問題の支援に携わる人たちの勉強会は、原則として毎月第1日曜日に開催している。問い合わせは、ワンデーポートまたはRSNまで。