ワンデーポート 人と向き合う中で支援の広がり目指す

認定NPO法人ワンデーポートの関係者である中村努氏、高澤和彦氏、稲村厚氏は、6月に『誤解だらけのギャンブル依存症~当事者に向き合う支援のすすめ』を発行した(彩流社・定価1900円税別)。この出版を記念してセミナーを7月18日、遊技会館3F会議室において、オンラインを併用して開催した。

ワンデーポート理事長の稲村氏は、ワンデーポートの取組みは人と関わる中の積み重ねであり、人生と同様ではないかとの思いに至った。こうしたところから記録として残しておく事の意義から本著の発刊に至ったと経緯を述べた。また、中村施設長からは、現在、国を挙げて「ギャンブル等依存症」に対する活動がスタートしているが、20年前の手探りの頃のワンデーポートの活動と重なるところが多く感じられ、その為にも活動を記録し、警鐘の意味もこめて、「誤解だらけのギャンブル依存症」とタイトル名の理由とした。

ワンデーポートは、2000年からギャンブル等の問題に悩む人の回復支援施設(神奈川県横浜市)を運営する活動を通じ、その知見を重ねており、依存問題についての啓蒙・啓発に積極的に取り組んでいる。今回は、リレートークとして、今井忠氏(日本自閉症協会副会長)、大橋俊弘氏(社会福祉法人誠幸会障がい者支援施設泉の郷まつかぜ職員)、宮永耕氏(東海大学スチューデントアチーブメントセンター准教授)を迎えて、今後の支援・相談体制の広がりと課題などについて意見を交換した。