レジャー白書2024 パチンコ参加率は微減

調査研究や提言、実践活動により生産性向上をめざす公益財団法人 日本生産性本部(茂木友三郎会長)は7月22日、「レジャー白書2024」(速報版)を、オンラインを通して公表、説明は余暇創研の長田氏が発表・質問に答えた。

■パチンコ・パチスロの参加率は6.8と前年より-1.5、年間平均活動回数31.2回(-0.9)、年間平均費用10万9000円(+2万0600円)、希望率5.2%(-0.5)と示した。業界は、コロナ前の状況には届いておらず、公営競技など堅調に推移。参加率・年間平均費用では、宝くじ18.4%・2万3600円、サッカーくじ4.6%・2万7200円、中央競馬7.7%・7万5300円、地方競馬3.8%・4万3600円、競輪1.9%・5万5300円、ボートレース1.8%・6万7400円、オートレース0.8%・2万2900円。

レジャー白書は、秋に発行を予定としているが、今回余暇活動に関する個人の意識や参加実態に関するアンケート調査の結果を、速報版として公表したもの。調査は、今年2月にインターネットを通じて実施し、全国の15~79歳男女、3303人から有効回答を得て、推計。参加人口、市場規模については、集計中とのことで、レジャー白書の発刊に掲載される予定。2023年の余暇活動参加率は、「国内観光旅行」が前年に続き1位。潜在需要では「海外旅行」が同様に前年に続き1位となり、今年も旅行への関心の高さを示す結果となった。

■仕事より余暇を重視する割合、年々増加傾向
仕事と余暇の重視度の調査では、余暇重視派(「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」と「仕事は要領よくかたづけて、できるだけ余暇を楽しむ」の合計)は65.7%。2009年の50.5%から概ね増加傾向。特に「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」の割合は2021年以降増加しており、2023年は回答者の3分の1以上(34.1%)となった。

■余暇活動参加率は、国内旅行が連続1位
「国内観光旅行」の参加率は、前年の42.8%から48.7%に上昇。ただ、コロナ前の2019年の参加率54.3%には届いていない。また「外食」が、前年の35.8%から39.2%に上がり、順位も前年の4位から2位にアップ。観光・行楽部門では、ドライブが32.7%で6位となった。海外旅行の参加率は5.3%。男女別で見ると、男女とも1位は「国内観光旅行」。女性では51.3%で前年に続き1位。男性では前年から約6ポイント増の46.1%となった。

■男女別余暇活動参加率
「国内観光旅行」の年間平均活動回数は4.1回、年間平均費用は13万3000円。「海外旅行」は2.9回で35万8000円と推計。「ある余暇活動を将来やってみたい、あるいは今後も続けたい」とする希望率でも、「国内観光旅行」が65.1%で前年に引き続きトップ。2位の「読書」とは28ポイント以上の差をつけた。このほか、観光・行楽部門では、「動物園・植物園・水族館・博物館」(36/7%)が3位、「ドライブ」(32.5%)が7位、「遊園地・テーマパーク」(32.4%)が8位だった。

■潜在需要「海外旅行」が連続1位
希望率と参加率の差から算出した潜在需要では、「海外旅行」が21.5%で前年に引き続き1位。2位は16.4%で「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」。ただ、海外旅行は前年から3.6ポイント、国内観光旅行は8.3ポイント低下した。「クルーズ」が10.8%となり、前年の9位から6位に上昇した。

■余暇重視派は増加傾向続く
余暇時間および余暇支出について、前年よりも「増えた」との回答と「減った」との回答の割合を差分した「ゆとり感指数」も算出。余暇時間のゆとり感指数は、前年の2.8から3.1に微増。一方、余暇支出のゆとり感指数は、前年のマイナス2.2からプラスに転じ5.5となった。

レジャー白書2024
・著作者/公益財団法人 日本生産性本部 編
・発行年月/2024年10月(予定)