一般財団法人セガサミー文化芸術財団(里見治紀代表理事)は12月21日、運営する「ダンスベースヨコハマ(Dance Base Yokohama・通称デイビー/DaBY)」を拠点として、視覚障がい者とダンスの新しい味わい方を探求するプロジェクトを立ち上げた。プロジェクト名は「ダンスのアクセシビリティを考えるラボ〜視覚障がい者と味わうダンス鑑賞篇〜」として12月11日、プロジェクトメンバーが集まり、第1回研究会をスタートさせた。
視覚障がいのある方々に「ダンスを観る」という体験を味わってもらう取り組みを通して、ただでさえ「よくわからない」と言われがちな「ダンスのアクセシビリティ(accessibility)」そのものを考える取り組み。デイビーに集まるダンサー、振付家、批評家、詩人、美学者、インターリプター(解釈者)らが協働して、視覚障がいのある方々にダンス鑑賞を提供する。ダンスの新しい可能性を導き出すとともに、新たなダンス表現の開拓、作品の可能性を広げていく創作も視野に入れている。
プロジェクトの模様は、文化庁「文化芸術収益力強化事業」のバリアフリー型動画配信プラットフォーム事業「THEATRE for ALL」(オンライン上のアートセンター/中村茜代表・(株)precog)として撮影が行われ、2021年2月に作品として配信を予定している。
セガサミー文化芸術財団は、国内外の優れた芸術や伝統文化への寄与を目的に2019年3月に設立。舞踊分野においては「デイビー」を2020年6月にオープンし、ダンス文化振興のプラットフォームとして位置付けている。