IR*ゲーミング学会(谷岡一郎会長)は6月29日、第一ホテル東京において、第12回学術大会・総会を開催。IR部会では、前シンガポールカジノ規制機構総裁のリチャード・マグナス氏を招き、依存症問題について、シンガポールのゲーミング規制の成功事例を講演した。
その中、シンガポールでは国民のビッグデータを活用、カジノに何回出入りしたかについても管理。例えばカジノに6回行った段階でチェックが入り、依存に関連する質問を受けるシステム。このチェック体制で、数百人の依存症と思われる人をピックアップし、個々の症状にあった対処をした。また、カジノの入場料の設定根拠の質問では「最初は1000ドルにしようという案だった。高すぎるという意見も加味しながら500ドル案へ。でも、まだ高いということで、100ドル(24時間)に落ち着いた」等。
IR議連からは、細田博之会長(IR議連)をはじめとする執行部3議員が法案含め、今後の取り組みについてディスカッションした。細田会長は「政府は産業振興・再生に向けた閣議決定(6月30日)で、外国人観光客の積極招致、観光振興を積極的に打ち出す。IRについても前向きに検討が続けられている状況。法案は4月28日再提出。今国会は、95日間という戦後最長の延長に入った。9月27日の会期末までに成立させたいと思っている。この法案が通っても、実施法が成立するためにはさらに1年必要としている」と継続したIR議連の使命感を示した。
IR議連の小沢鋭仁副会長、鈴木克昌副会長が観光振興の推進源となるIRに理解を促した。駆けつけた萩生田光一事務局長は「皆さんのご声援、私たちも一生懸命頑張りますので、一気呵成にIR法案を成立するよう私たちも頑張りますので、骨を拾っていただく覚悟でご支援ください」と述べていた。
また7月13日、全国カジノ誘致協議会、日本カジノ健康保養学会の主催で、「カジノフォーラム・IRは地方創生の切り札」と題して衆議院第二議員会館で開催を予定している。