【総会】大阪遊協 依存対策に万全を期して欲しいと講話

大阪府遊技業協同組合(平川容志理事長)は6月12日、大阪市天王寺区のシェラトン都ホテル大阪において、令和元年度(第60期)定時総(代)会を開催。行政講話において高木久生活安全部長(大阪府警察本部)は、依存対策に万全を期して欲しいと要請した。

高木部長は、設立60周年を迎え健全化に努める組合活動を高く評価した。「新型コロナウイルスの感染拡大により、国民、事業者の皆様の生活や活動が大きく制限され、未曾有の損害をもたらしています。新しい生活様式を踏まえて正しく恐れながらも社会の諸活動を続けなければなりません。貴組合におかれては、大阪府の休業要請にあたって、業界と組合の尊厳をかけ、全組合員店舗に対して営業自粛を要請するなど、迅速な対応を行った。感染抑止に大きく寄与されると同時に地域社会の責任ある業界団体としての姿を示された」と高く評価した。その後、府下の犯罪情勢と業界課題について要請。業界課題では、①ぱちんこへの依存対策について②児童の車内放置事案の未然防止について③経過措置の1年延期について、3点要請した。

①緊急事態宣言下で、休業要請に従わない店舗に他府県から客が大挙するというニュースが流され、「パチンコ依存症」というワードが全国的にクローズアップした。感染の危険をも顧みず、開店に行列を作る遊技客の姿は、多くの国民に驚きをもって観られ、新聞・テレビ等で連日報道された事は、業界にとって大きなマイナスイメージであり、残念な事だった。そこまで、ぱちんこしたいのかという依存症の怖さが広がったのは事実でしょう。依存症の根深さ、業界にとっても放置できない課題の一つ。18歳未満の入場禁止の徹底、自己申告・家族申告プログラムの普及等、適切かつ着実に実施されるよう指導をお願いしたい。②平成29年以降、車内放置よる死亡事案は発生していないが、重大事案につながりかねない発見、救出事例が続いており、引き続き対策実施が求められる。これから気温の上昇する季節を迎えるが、この問題に徹底して取り組み、不幸な事案の絶無と安心して遊べる環境の構築をお願いしたい。③業界で独自に設けた遊技機の期限に応じて、計画的な旧規則機の撤去に取組む事になったと聞いています。設置されている遊技機の把握と管理を徹底していただきたい。

平川理事長は挨拶において、依存問題対策を最重要課題として防止施策に取組んでいる事を報告。「コロナ禍の影響を受けてパチンコ営業は、遊技客が激減しており、府下の組合員店舗は減少が続いています。経営環境は非常に厳しいところですが、組合として、ファンに親しまれる大衆娯楽を維持、継続し、法令を遵守し健全営業を堅持していきたい」と応えた。

議事に際しては、4議案を上程し、原案通り承認した。事業報告において、組合員店舗は604店舗(2020年3月末)、前年より49店舗減少、設置遊技機台数25万5000台(前年比1万734台減)。事業計画では、「ホールにおける新型コロナウイルスの感染防止を第一に図る」を新たに加え、依存対策、ファンの回復・拡大、安定したホール経営の確立、積極的な社会貢献の5事業を基本方針と掲げた。