【動画あり】大分遊協 自治体と連携し大規模な消防訓練を実施

大分県遊技業協同組合(金在哲理事長)は3月4日、組合員店舗「ワンダーランド臼杵店」(大分県臼杵市)において、臼杵市消防本部主催の消防本部総合訓練を共催した。

大分遊協は、平成13年12月に組合員店舗が放火され、同店長が焼死するという痛ましい事件を風化させないため、以後、毎年消防訓練を実施し今回で14回目を迎えた。同組合のこの継続した取り組みに臼杵市消防本部は、大規模災害を想定した年1回の総合訓練の絶好の機会として合同実施することになった。併せて近隣自治体の佐伯市、津久見市の消防本部も連携。そして2008年に発足した大分DMAT(災害現場に派遣される医療チーム)もその訓練に参加。第1次指定病院の臼杵市医師会立コスモス病院、大分大学医学部附属病院、大分赤十字病院の3チー ムがドクターヘリ、ドクターカーを使って参加した。

午後1時30分から始まった訓練、詳しい想定内容は、直前まで訓練者には知らせないというブラインド型で実施。そのため、実践さながら緊張感みなぎる中でスタートした。店内で火災報知機が作動(漏電による火災発生)、従業員が遊技客(遊協組合員)を避難誘導するところからスタート。続いて通報により消防隊が駆けつけ、通報内容と状況を逐次伝えながら消化活動。逃げ遅れた負傷者が複数に及んでいることなど、救援活動、負傷の状況、応急措置、重篤者の手当て、搬送先の確保、搬送手段など、一刻を争う中での大規模な訓練は総勢250名が参加した。

約90分に及んだ訓練の後、じっと訓練の状況を掌握していた中野五郎臼杵市長は訓練の積み重ねを通して、安全安心な災害に強いまちづくりにつとめたいと述べた。施設提供のワンダーランド臼杵店、そして大分遊協の全面的な協力に謝意を述べた。金理事長は「関係機関の方々のご理解ご協力の中、今回かつてない大規模な訓練ができました。パチンコホールを使ったこうした大規模訓練は初のことだと思います。地域に愛され親しまれる大衆娯楽につとめていきたい」と関係者に謝意を述べた。