「ロケーション・エンタテインメント学会」 設立記者発表会

日本におけるカジノ産業の健全な発展に寄与することを目指す「ロケーション・エンタテインメント学会」(LE学会)は1月22日、金沢工大虎ノ門キャンパス(東京都港区)において、設立発表会を開催した。

記者会見において、佐藤仁会長((株)東急レクリエーション取締役社長・写真左)は「国内でのカジノ解禁について長年にわたり議論されてきた。昨年末、国会でカジノ法案が上程され、その解禁も目前に迫ってきた。カジノ法案が立法化されれば、カジノ産業を法的な見地から監督する日本版カジノ委員会が、国、地方自治体が必要になる。当然、学識経験者が必要になる。しかし、カジノ産業の見識を所持する専門家の数は不足している。新たな学会を創生し、カジノ産業に関わる法律・経営・観光資源としての統合マーケティング、公正かつ国際的な視座に基づき、産学官が協調して履行する社会的なニーズがある。LE学会は、こうしたニーズに応えるため、知見や興味を持つ学者、産業人による理事会を構成し、その指導の下に研究をおこない、公開シンポジウム、セミナー、研究誌を通して、研究成果や意見を発信していく。健全なエンタテイメント市場が育つことを目指し、今回、これまでのノウハウが役に立てるよう、卓越した知見・識見の方々の中での会長という役割に全力を尽くしたい」とLE学会の役割を発信し、初心を述べた。

副会長には、金沢工大コンテンツ&テクノロジー融合研究所所長の北谷賢司教授(エイベックス・インターナショナル・ホールディングス代表取締役社長・写真右)が具体的な今後の取り組みを説明。「日本ではカジノ産業について詳しく教える大学レベルの機関は少ない。2020年の東京オリンピックの開催。国際的に見た日本の観光国として存在感をさらに引き出していくためにも、きちっと研究しなければいけない」と、研究・シンポジウム、研究誌を通し、情報の受発信を積極的に進めたいと述べていた。

引き続き設立記念シンポジウムを開催。アメリカから生中継で、Lloyd Nathan 氏(英国・米国カリフォルニア弁護士、Asia Coast Development LTD前CEO、 MGM Resorts International元President)を結び、生の日本カジノの魅力、そしてビジネスとしての採算性について紹介。佐藤会長、林和男理事(ぴあ(株)特別顧問・共同創始者)、カンボジアでカジノ会社社長の和田史久氏、カジノ実務者であるYoon Mo Ahn 氏(GoodLuck9 Casino & Hotel presid)、同大客員教授の平松邦夫氏(前大阪市長)がパネラーとして参加していた。パチンコ産業についての対比意見も出るなど、受講者約250名は熱心に耳を傾け、質疑を行っていた。